熱ダメージの補修は可能なのでしょうか?
熱ダメージとは文字通り熱によるダメージのことです。
乾燥毛の原因であるキューティクルの開き。
そして、キューティクルを開かせてしまう習慣の中に、ドライヤーの熱や高温のヘアアイロンがあります。
キューティクルを開かせてしまうことや開きっぱなしになったキューティクルがはがれ落ちることが熱ダメージなのかというと、確かに熱によるダメージではあるのですが、ちょっと違います。
ただ、熱ダメージの原因はドライヤーやヘアアイロンではあります。
熱ダメージとは?
熱ダメージの原因とは?
熱ダメージを補修するには?
熱ダメージにまつわるアレコレをまとめ、対策できるように解説します。
髪の毛の主成分であるケラチンは、たんぱく質です。
たんぱく質はいくつものアミノ酸が繋がってたんぱく質になるため、髪の毛はアミノ酸で構成されていると説明されることもありますが、とにかく、ケラチンはたんぱく質です。
そして、たんぱく質であるがゆえに熱ダメージを受けます。
たんぱく質は食品にも含まれていますよね。
動物性たんぱく質と言えば肉や魚ですし、植物性たんぱく質と言えば大豆が代表格です。
筋トレやダイエットの際にはたんぱく質をきちんと摂取したほうがいいと言われています。
玉子もたんぱく質が豊富な食品です。
その玉子をゆでると?
そうです、ゆで卵になります。
ゆで卵は“熱ダメージを受けた髪の毛”のイメージです。
補足します。
玉子をゆでると固まるのは、熱でたんぱく質が変性するからです。
髪の毛でも同じことが起こります。
食品のたんぱく質であろうと髪の毛のたんぱく質であろうと、熱によって変性するのです。
これを、『たんぱく質変性』と言います。
たんぱく質変性の何が問題なのかというと、変性してしまったら最後、変性前の状態に戻せないという点です。
ゆで卵を生玉子に戻せますか?
戻せませんよね?
髪の毛もたんぱく質が変性してしまったら戻らないし、戻せない……。
なおかつ、玉子がゆでればゆでるほど固くなるように、たんぱく質変性が起こった髪の毛は固くなります。
手触りが悪くなり、ツヤもなくなります。
だからこそ、たんぱく質変性をどうにかしたいわけですけれども、繰り返しになりますが、たんぱく質が変性してしまったら戻らないし戻せない!
よって、たんぱく質変性を起こさないことが熱ダメージを修復する鍵となります。
ドライヤーやヘアアイロンの熱が熱ダメージを引き起こす。
なら、熱ダメージを引き起こさない、熱ダメージを修復する事態にならない温度は、どれくらいなのでしょうか?
200度は絶対にNGです!
温度が低いと上手く髪が負けないことがあるものの、高温であればあるほど良いわけではありません。
仮に200度まで設定できるヘアアイロンだとしたら200度までは髪にとってはセーフに思えますけれども、そうではないのです。
200度はたんぱく質が変性するどころか壊れるほどの高温なのでNGとなります。
じゃあ200度より低ければいいのかというと、ケースバイケースです。
健康な髪や、硬い髪質の場合は、180度くらいまでならまあ大丈夫と言えば大丈夫です。
ですがそれは、温度に限った話。
180度を何秒も同じ場所に当てていたらその場所にたんぱく質変性が起きます。
それと、やわらかい髪はキューティクルの層が薄いからやわらかく、髪を守っているキューティクルの層が薄いぶん、たんぱく質変性が起きやすいです。
傷んでいる髪もキューティクルが弱っているので、同じくたんぱく質変性が起きやすいです。
この場合、標準的なヘアアイロンの設定温度である160度が上限かと。
160度までなら大丈夫、かと思いきや、いわゆるハイダメージと呼ばれるくらい傷んでいる髪だと160度でもNGです。
ブリーチをした髪などは140度くらいにとどめましょう。
上限140度を守れば大丈夫!
じゃないこともあります。
濡れた状態だとたんぱく質変性が起きやすく、60度くらいでもうアウトです。
くせを伸ばしたいからと濡れた髪にヘアアイロンを使ってジュッと音を立てた経験のある人はいませんか?
あのジュッという音はたんぱく質が焦げている音です。
熱ダメージを修復する事態にならない温度はケースバイケースですが、140~160度くらいで、かつ、その温度を守っているとしても何十秒もヘアアイロンを当てないことが大切です。
熱ダメージの中でもたんぱく質変性が起きてしまったらそれはもう修復できません。
ゆで卵を生玉子に戻せと言っているようなものだからです。
ですから、熱ダメージを修復できるか否かは、いかにたんぱく質変性を起こさせないかという話になるのですが、そのためには、キューティクルを守らなければなりません。
髪の最外殻であるキューティクルは髪の毛にとってはバリアのような存在、のはずなのですが、バリアと呼ぶには弱点があり過ぎます。
濡れると開く。
温まると開く。
開きっぱなしになることもある。
摩擦に弱いので摩擦ではがれやすく、開きっぱなしになっているとなおのことはがれ落ちやすくなる。
しかも、はがれ落ちると再生しない!
それでも、キューティクルが閉じていると髪の毛の内部の水分や栄養(たんぱく質)が流れ出ずに済みます。
髪の毛の内部のたんぱく質を熱ダメージから守るためにはキューティクルに頑張ってもらうのがベストだということです。
熱ダメージの補修はキューティクルを補修するに等しいわけですね。
乾燥毛の補修もそうでしたが、最外殻であるキューティクルを修復することが髪の内部を守る近道となります。
キューティクルははがれ落ちたら再生しないので、キューティクルを脱落させない。
そのためには、キューティクルを開きっぱなしにさせない。
開くという性質を持っているキューティクルを絶対開かせないのは不可能なので、いかに速やかに閉じさせるか、いかに閉じている時間を長くできるかが重要です。
キューティクルが開いたら閉じる!
そのためにできることは、
・髪が濡れている時間が短くて済むようにタオルドライ+ドライヤー
・ドライヤーは同じ場所に当てずに髪の毛全体に当てるようにする
・冷風で仕上げて温度を下げてキューティクルを閉じる
など、ドライヤーを上手く使うことと、「SBCP 生ミネラルマスク+」のようなキューティクルを閉じる成分が配合されているヘアケアアイテムを定期的に使うことです。
熱ダメージの補修ができない、手遅れの状態。
それが『たんぱく質変性』です。
髪の毛の内部のたんぱく質が熱によって固まってしまうので、髪の毛が硬くなってしまいます。
髪質によるやわらかさ硬さとはまた別の硬さで、ゴワゴワとした手触りの悪い髪になります。
ゆで卵を生玉子に戻せないのと同じでたんぱく質変性が起きた髪を起きる前の髪には戻せません。
だから、たんぱく質変性をとにかく起こさないことが熱ダメージの何よりベストな対策となります。
熱によって固まることがはっきりしているわけですから、ひたすらに熱に対して対策をとります。
ヘアアイロンは高温にし過ぎない(200度はNG)。
髪の毛の状態によって上限は変わるので「このくらい平気」とむやみに高温にしない。
160度くらいが標準的な温度だが傷んでいる髪だと160度でもたんぱく質変性が起きるので要注意。
濡れた髪にヘアアイロンは絶対に使わない!
あとは、ドライヤーですが、ドライヤーの温風では160度もいきません。
ただし、ずっと同じ箇所に温風を当てていたらそこだけ温度が上がるので油断は禁物。
それと、10センチ以上髪の毛からドライヤーを離すのがポイントです。
最近では、高温になりそうになると自動的に温度が下がるドライヤーも売っています。
それから、キューティクル。
キューティクルは堅牢な守りではなくともそれでも髪の毛を守ってくれています。
したがって、熱ダメージや乾燥毛の予防改善はキューティクルの開きや脱落の予防改善に等しいです。
キューティクルを閉じる成分が配合されているトリートメントやヘアマスクを定期的に使うようにしましょう。
SBCPではヘアマスクの「SBCP 生ミネラルマスク+」にキューティクルを閉じる成分を配合しています。